動脈硬化

「一過性脳虚血発作」とは?

急に、片方の手・足がしびれてきたり、言葉のろれつが回らなくなったり、一時的に、このような症状が起こって、数分程度から数時間経つと、その症状が回復するような場合は、「一過性脳虚血発作」という病気を発症している可能性があります。
動脈硬化によって、脳の血管が狭くなって、そこに血栓ができて詰まることで、一過性脳虚血発作を発症します。
また、一過性脳虚血発作は、症状が治まると、何事もなかったかのように元気になったり、まったく障害が残らなかったりするので、多くの場合放置されてしまいます。
ところが、発作を何度も繰り返すと、脳卒中になってしまう危険性もあります。
発作が1回でも起きたら、すぐに専門の医師の診断を受けてください。
それでは、一過性脳虚血発作の主な症状を挙げます。
・手や足がしびれる。
・頭痛がしたり、頭が重く感じたりする。
・舌がもつれる。
・立ちくらみやめまいがする。
・目がかすんだり、チカチカしたりすることがある。
・のぼせや不快感を覚える。
・激しい肩こりがする。
・歩いていると、フラフラすることがある。
・意識が不意に遠くなるときがある。
一過性脳虚血発作を放置しておくと、脳梗塞発作が30%以上起きると言われています。
また、一過性脳虚血発作を起こした人は、健康な人と比べて、脳梗塞に15倍もなりやすいとも言われています。
そのため、一過性脳虚血発作と診断されたら、脳梗塞を防ぐためにも、血栓予防薬での治療が必要となります。
また、基礎疾患を持っている場合は、食事療法や運動療法で治療することが大切です。

動脈硬化予防ミックスジュース

動脈硬化を予防するミックスジュースを紹介します。
「トマト大根ジュース」は、トマトに含まれるビタミンB6が、きれいな血管にして、動脈硬化を防いでくれます。
トマト大根ジュースの作り方は、トマト200g、セロリ1/4本、皮を剥いた大根100g、レモン1/4個を、それぞれ適宜に切り、すべての材料をジューサーにかけます。
「トマト豆腐ジュース」は、豆腐に含まれる不飽和脂肪酸が、血液中のコレステロールを下げてくれます。
トマト1個とセロリ20gは2~3cmの大きさに切り、絹ごし豆腐70gは適宜に切ります。
すべての材料とレモン汁大さじ1をミキサーにかければ、トマト豆腐ジュースのできあがりです。
「にんじんアルファルファジュース」は、にんじん、りんご、アルファルファ(糸もやし)に含まれる食物繊維によって、血中コレステロールを減らしてくれます。
にんじん100gとレモン1/2個は、皮を剥いて適宜に切ります。
りんご200gは、皮が付いたままで、芯を取り除き、適宜に切ります。
すべての材料とアルファルファ30gをジューサーにかければ、にんじんアルファルファジュースのできあがりです。
「アスパラレタスジュース」は、アスパラの穂先に含まれている「ルチン」が、血管を丈夫にして、動脈硬化や高血圧を予防してくれます。
アスパラレタスジュースの作り方は、いちご100gのヘタを取り、レモン1/4個は皮を剥いて、どちらも適宜に切ります。
グリーンアスパラガス60gは固い部分を切り落とし長さ2、3cmに切って、レタス100gは適宜にちぎります。
すべての材料を加えて、ミキサーにかければ完成です。

「動脈硬化」関連の書籍

「動脈硬化」に関連するおすすめの書籍を紹介します。
土屋書店の「コレステロールを下げる食べもの」は、1日3食の食事を中心として、動脈硬化や高血圧を防ぐための“食べもの”を取り上げます。
生活習慣病やコレステロールの基礎知識を解説して、食べものが持っている効用や、コレステロールを減らすメニューと、食材別のレシピを紹介しています。
主婦の友社の「最新コレステロールを下げる知恵とコツ」は、コレステロールを減らすための、食材の選び方や食事の摂り方、効果的な運動の方法など、自分でできる対策を、図表や写真、イラストを用いて、わかりやすく丁寧に説明しています。
主婦の友社の「気になる血糖値をぐんぐん下げる大百科」は、高血糖の基礎知識をわかりやすく解説し、血糖値を下げるための、食べ方や飲み方、効果のある動作など、自分で簡単に行える改善法が盛りだくさんです。
血糖値の高めの人が安心できる一冊となっています。
主婦と生活社の「コレステロール、中性脂肪を下げる特効法101」は、動脈硬化と血液の脂質異常症についての知識を、基礎からわかりやすく解説しています。
また、コレステロールと中性脂肪を下げるのに有効なコツを、101項目紹介しています。
角川SSCの「いいことずくめのにんじんレシピ-動脈硬化、高血圧、がん予防にいい!」は、にんじんの「βカロテン」のパワーを取り上げて、にんじんを丸ごと使用した料理やスイーツ、ジュースのレシピを紹介しています。

動脈硬化を予防する玉ねぎレシピ

血中のコレステロールが増加すると、動脈硬化の原因となります。
コレステロールが余計に増え過ぎてしまうと、血管に付着して、それが染み込み、血管壁を厚くして、硬くなってしまいます。
血中のコレステロールを減らすためには、さまざまな対策が必要となります。
その1つとして、毎日の食事メニューに、玉ねぎを積極的に取り入れることも、動脈硬化の予防につながります。
そこで、玉ねぎを使用した「和風シャリアピンステーキ」のレシピを紹介します。
“ステーキ”なんて、コレステロールが高いのでは・・・と心配されるかもしれませんが、玉ねぎをふんだんに使っているので心配いりません。
みじん切りとすりおろしにした玉ねぎが、牛肉にコクと甘みをプラスします。
和風に仕上げるので、ご飯のおかずにもぴったりです。
1、玉ねぎ2個中1/2個はすりおろして、残りはみじん切りにします。
2、牛肉は叩いて筋切りにし、両面に、おろした玉ねぎを付けて下味をつけます。
そして、両面に塩・黒こしょう少々をして、フライパンにサラダ油大さじ2を熱して焼きます。
3、肉が焼き上がったら取り出して、肉を焼いたフライパンにバター大さじ1を加えて、みじん切りにした玉ねぎをよく炒めます。
赤ワイン大さじ3と、しょうゆ大さじ1を加えて、ひと煮立ちさせます。
4、器に肉を盛り付け、クレソン少々を添えて、3のソースを肉の上にかけます。
体に良いからといって、食べ過ぎてはいけませんよ。
また、動脈効果を予防するためには、毎日適度な運動を心がけることも大切です。

メタボと歯周病

メタボリック・シンドロームと診断された人の多くが、実は、「歯周病」にかかっていることがわかっています。
メタボリック・シンドロームを放置しておくと、動脈硬化を発症させたり、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病にかかったりする可能性もあると言われています。
そして、動脈硬化が原因で、脳梗塞や心筋梗塞、狭心症などの循環器病になることもあります。
動脈硬化は、ある程度進行しないと、自覚症状としてなかなか表に出ない病気です。
さらに、動脈硬化が原因で発症する循環器病は、それまで元気に働いていた人が、突然発症する場合が多く、生命に関わる危険性のある重大な病気です。
また、深刻な後遺症が残ることもあります。
それは、口の中の病気である「歯周病」にも言えます。
歯周病も、突然発症する病気で、症状が進行しないと、痛みを感じません。
また、メタボリック・シンドロームと同じように、30代後半~50代の働き盛りの人が発症する場合が多いです。
そのため、治療を受ける時間がないなどの理由で、放っておいてしまいがちです。
歯周病を放置すると、痛くてご飯が食べられなかったり、眠れなかったり、顔が変形してしまうほど腫れてしまったり、と症状が進行し、最終的には歯を抜く必要が出てきます。
歯周病とメタボリック・シンドロームは、同時に発症し進行していることが多いです。
そのため、メタボリック・シンドロームと診断されたら、歯科を受診して、歯周病のチェックをしてもらいましょう。
体も口も、同時にしっかりと改善するよう治療を受けることが大切です。

食生活で動脈硬化を予防

血糖値が高いと、動脈硬化を引き起こす危険性が高くなります。
でも、日常の食生活において、少し気をつけるだけで、血糖値が上昇するのを抑えることができます。
食物繊維、特に水溶性食物繊維は、糖質が吸収されるのを抑えるので、血糖値が上昇しにくくなります。
そのため、海藻類、きのこ、根菜、こんにゃくなどの、食物繊維を多く含む食品を積極的に食べましょう。中でも寒天は、ほとんどカロリーがなく、食物繊維を豊富に含み、満腹感も得られ、さらに血糖値の上昇を抑えるので、とてもおすすめの食品です。
トマトは「クエン酸」を含み、それが血糖値の上昇を抑える効果があると言われています。
また、クエン酸は、酢や柑橘類などにも含まれているので、料理に使用すると良いです。
山芋、オクラ、なめこ、納豆などの、ネバネバの食品には、「ムチン」が含まれています。
ムチンは、胃腸で糖質が吸収されるのを抑え、血糖値の上昇を抑えてくれます。
タマネギに含まれる「硫化プロピル」は、生の状態では、血中糖分の代謝を助ける働きがあります。
小さく切ると、細胞を破壊して酸化し、成分が変わってしまうので、大きめの縦切りにすると効果的です。また、水に長時間さらしていると、成分が流れ出てしまいます。
納豆には、ムチン、大豆サポニン、イソフラボンが含まれており、それらは血糖値の上昇を抑えることがわかっています。
その他にも、バナナ、舞茸、ゴーヤー、グアバなど、さまざまな食品が話題となっています。
ただ、ここに挙げた食品だけを、大量に摂取すれば良い、というわけではありません。
毎日の食生活において、いろいろな栄養素を、バランス良く摂ることを忘れないでください。
そして、適度な運動をしたり、ストレスを解消したり、生活習慣を見直すことも大切です。

魚と肉は半々に

魚と肉は、同じ動物性食品ですが、大きな違いがあります。
かつお100gと豚肩肉100gを比べると、かつおはたんぱく質を豚肉の2倍近く含み、反対に、豚肉は脂肪をかつおの10倍以上も含んでいます。
しかも、肉の脂肪はコレステロールを作りやすくしますが、魚の脂肪はコレステロールを下げる作用があり、動脈硬化の予防になります。
しかし、肉は、健康に悪いわけではありません。
肉には、良質のたんぱく質が豊富に含まれ、鉄分やビタミンB2なども含んでいます。
スタミナをつけるには、肉はなくてはならに存在です。
特に豚肉は、脂肪やコレステロールも少なく、ビタミンB1をとても多く含んでいます。
ビタミンB1は、疲労回復を助けてくれます。
ただ、肉を食べ過ぎてはいけません。
毎日、脂肪分の多い肉を食べていては、肥満や高脂血症を起こしやすくなってしまいます。
脂肪が動脈に溜まって、血管を詰まらせ、心筋梗塞になる危険性もあります。
バランス良く魚と肉を食べるように心がけましょう。
魚も肉も、アミノ酸化の差はほとんどなく、たんぱく源としてはどちらも変わりません。
しかし、他の栄養に関しては、多くの違いがあります。
例えば、魚ばかり食べていると、EPAやDHAを過剰に摂取することになります。
そうすると、強く血小板凝集抑制作用を起こし、出血しやすくなる場合があります。
魚と肉を食べる比率は、1対1が理想的だと言われています。
それを基本として、コレステロール値の高い人は魚を多めに食べ、コレステロール値の低い人は肉類を多めに食べるようにすると良いです。
また、魚も肉も、さまざまな種類をバランス良く食べるようにしましょう。

外食の塩分

スーパーやコンビニなどで惣菜を買ってきたり、外食を繰り返したりすると、塩分の摂り過ぎになってしまいます。
塩分の摂り過ぎは、高血圧となり、動脈硬化の原因となります。
自炊すれば、作る段階で塩分を控えることができますが、外食などの場合は、食べる際に、塩分を摂り過ぎないよいに工夫しましょう。
よく好んで食べるメニューに含まれる塩分を、カロリーブックなどで、事前に調べて頭の中に入れておきましょう。
1日どれくらい塩分を摂ったかを確認して、昼食に摂り過ぎていれば、夜食は控えるようにするなど、自分で管理しましょう。
積極的に、野菜や果物、海藻類を食べましょう。
これらには、カリウムを豊富に含んでおり、体内の余分な塩分を、体外へ排出してくれる働きがあります。
惣菜などを買ってきた場合、揚げ物に野菜を添えたり、果物をプラスしたりして、栄養バランスを考えましょう。
うどんやそば、ラーメンなどの麺類の汁を飲み干すと、塩分の摂り過ぎになってしまうので、汁は残しましょう。
どうしても飲みたい人は、わかめや野菜がたっぷり入ったメニューを選ぶようにしましょう。
アルコールを飲むときにも、注意が必要です。
お酒、特にビールは、塩分や油の多いものと相性がとても良いです。
塩分を気にしている人は、飲み過ぎないよう心がけましょう。
惣菜やお弁当に添付されているソースやしょうゆなどは、できるだけ使わないようにしましょう。
塩の代わりに、レモンやゆず、すだちなどを絞れば、香りと酸味が効いて、塩分が少なくても、おいしく食べられますよ。

チョコレートで動脈硬化を予防

チョコレートの主成分「カカオ」は、体に良い成分を豊富に含んでいます。
また、カカオには「ポリフェノール」をたくさん含んでいて、血中のコレステロールが酸化するのを抑え、動脈硬化を予防します。
カカオに含まれる「カフェイン」は、ストレスを和らげて、疲労回復の働きをします。
さらに、アミノ酸、たんぱく質、カルシウム、脂質、ビタミンEなど、たくさんの成分を含んでおり、チョコレートは、とても優秀な総合食品なのです。
ただ、チョコレートの問題点は、カロリーの高さです。
ミルクや砂糖をふんだんに使用した、高級チョコレートは、やはりカロリーが高くなっています。
そこでおすすめなのが、ミルクや砂糖などを極力押さえて、カカオ含有率を高めた苦めのビターチョコレートです。
ちなみに、普通のチョコレートでは、カカオ含有率30~40%くらいです。
カカオ含有率の高いチョコレートは、カカオを豊富に含んでいるので、口の中にカカオの香りが広がります。
また、砂糖をほとんど使用していないので、甘いものが苦手な男性へ、バレンタインデーの贈り物としてもおすすめです。
それでは、おすすめのビターチョコレートを紹介します。
「satie(サティー)」のピュアチョコレートは、砂糖不使用で、カカオマス100%の苦味の強いチョコレートです。
携帯ケース付きの100g入りは1,150円で、詰め替え用の110g入りは1,150円です。
「ROYCE’(ロイズ)」の「ピュアチョコレート」は、酸味と上質な香りがほど良く広がるカカオ分68%の「ベネズエラビター」と、ほんのり甘いカカオ分60%の「ガーナスイート」の組み合わせです。
それぞれ20枚ずつ入って、価格は809円です。
「CAFE TASSE(カフェタッセ)」の「ナポリタン77%」は、カカオのコクと香りを、ストレートに楽しむことができます。
まろやかな味わいで、後味もさっぱりしています。
コーヒーとの相性バツグンです。
8個入りは578円、15個入りは1,050円、27個入りは1,785円です。

調理法で高脂血症を予防

高脂血症は、動脈硬化を促進します。
高脂血症の原因には、遺伝、乱れた食生活、運動不足などが挙げられます。
高脂血症は、肉・魚の調理の仕方や、使用する調理器具を工夫するだけで、予防することができます。
肉の動物性脂肪は、「飽和脂肪酸」を多く含んでおり、摂り過ぎると高脂血症の原因となります。
そのため、カレーやシチュー、すき焼きなどのように、脂肪をそのまま取り込む調理方法よりも、茹でたり、蒸したりする調理方法にしましょう。
このような調理法は、熱を通している間に、余分な脂肪を落とすことができます。
肉を焼く場合は、油を入れて調理するフライパンや鉄板を使用するよりも、網焼きにした方が余分な脂肪を落とせます。
煮る料理の場合は、脂肪を落とせるしゃぶしゃぶがおすすめです。
ただし、最後に残ったしゃぶしゃぶのスープは、雑炊などにして食べないようにしましょう。
魚の場合は、イワシやサバなど青魚の脂肪や、マグロのトロには、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの「不飽和脂肪酸」が豊富に含まれており、高脂血症を予防します。
そのため、肉料理の場合とは反対に、脂肪をそのまま取り込める刺身や煮つけ、フライパンを使用するムニエルや、ホイル焼きがおすすめです。
また、熱を通す際に、薄切りにした方が、厚切りの場合よりも、脂肪が落ちやすいそうです。
そのため、肉は薄切りにし、魚は厚切りにして調理するように工夫すると良いでしょう。

動脈硬化の危険因子チェック

あなたの生活習慣において、動脈硬化を発症させる危険因子を、チェックしてみましょう。
1、男性で45歳以上、女性で55歳以上の年齢ですか?
2、毎日タバコを吸っていますか?
3、近頃のどの渇きを感じやすいですか?
4、野菜を食べずに、肉類ばかり食べていますか?
5、昔よりも、喜怒哀楽が激しくなりましたか?
6、収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg以上ですか?
7、頭痛がよく起こりますか?
8、肥満度の指標BMI値が26.5以上ですか?
9、お菓子やケーキなど、甘い物を好んで食べますか?
10、ストレスを溜めていますか?
11、ラーメンなどの麺類のスープを全部飲みますか?
12、ほとんど運動をしていませんか?
13、毎日お酒を飲んでいますか?
14、朝食を食べないで、夜にドカ食いをしていますか?
15、最近、もの忘れをするのが激しくなったと感じますか?
→1.加齢は、冠動脈疾患や、動脈硬化の危険因子となる、高血圧や高脂血症の要因の1つです。
→2.動脈硬化の進行を促します。
→3.血液中の塩分や糖分濃度が高い可能性があり、高血圧や糖尿病の要因となります。
→4.肉類ばかりの食事は、脂肪の摂り過ぎとなり、悪玉コレステロールを増やします。
→5.脳動脈硬化が進行していると、感情がうまくコントロールできなくなります。
→6.高血圧は、脳梗塞や脳出血が発症しやすくなります。
→7.高血圧の場合、頭痛を起こしやすくなります。
→8.肥満は、動脈硬化を引き起こす原因となります。
→9.過剰に糖分を摂取すると、糖尿病を引き起こしたり、中性脂肪を上昇させたりします。
→10.ストレスを溜めると、血圧が上がり、動脈硬化の促進につながります。
→11.塩分の摂り過ぎとなり、胃がんを発症させる場合もあります。
→12.運動不足は、摂取エネルギーを消費しきれず、中性脂肪として貯まっていきます。
→13.過剰にアルコールを摂取すると、中性脂肪を肝臓で合成しやすくし、高血圧の要因となります。
→14.一気に大量に食べると、脂肪が蓄積しやすくなり、「かくれ肥満」の要因になります。
→15.脳動脈硬化の自覚症状の可能性があります。

コレステロールの役割

食事から摂取するコレステロール1日分の量は、500~600mgが適正だと言われています。
卵1個分にはコレステロールが約250~300mg含まれているので、卵だけで考えると、2個で1日分の摂取量になります。
また、コレステロールは、食事によって摂取する以外にも、1日当たり1500~2000mgが体内で生産されています。
コレステロールは、肝臓などで生産され、ホルモンや細胞膜の成分として働いています。
コレステロールが多すぎると、「動脈硬化」を引き起こす原因となりますが、逆に、コレステロールが足りないと、血管細胞膜や赤血球に悪影響を与えやすくなります。
コレステロールは、老化や炎症によって生じた、血管内皮細胞のすき間に引っ付き、異物が血管壁内に入ってこないようにします。
コレステロールによるこの働きが不足すると、血管壁に障害を受けやすくなるのです。
つまり、コレステロールを極端に摂取しないと、さまざまな問題が起きてくるのです。
それでは、コレステロールと中性脂肪の違いは何でしょう。
どちらも体内の脂質の1つですが、コレステロールは「構造脂質」で、中性脂肪は「貯蔵脂質」です。
コレステロールは、生命を維持するために重要な働きをしています。
一方、中性脂肪とは、摂取された脂質や糖質、たんぱく質から得られた余分なものが、貯蔵脂質として皮下脂肪組織などに貯められたもののことです。
中性脂肪は、食物が足りなくなると、グリセロールと脂肪酸に分解されます。
そして、グリセロールは肝臓で、脂肪酸はそれぞれの臓器において、エネルギー源として活用されるのです。

「同仁会クリニック」の動脈硬化検査

ガン、脳血管疾患、心疾患は、日本の3大死因となっています。
その中でも、脳血管疾患と心疾患を引き起こす原因は、「動脈硬化」です。
動脈硬化は、加齢により、誰にでも起こりうる病気です。
ところが、動脈硬化がどれだけ進行するかは、食生活や運動など、その人の生活習慣が大きく関わっています。
心筋梗塞や脳梗塞など、重大な病気を発症しないために、早期に発見することが大切です。
京都市南区の「同仁会クリニック」では、動脈硬化検査を行っています。
この検査の測定にかかる時間は、たった4分程度と、とても気軽に受けることができます。
この短い時間で、心機図と脈波図の検査を受けられます。
検査方法は、ベッドに横になって、両手と両足首の4箇所にセンサー類を取り付けて、安静にし、血圧を測定します。
痛みは全くないので、安心してくださいね。
測定の結果が出たら、医師により、これからの生活や病気に関する適切なアドバイスなどを受けます。
この検査では、「PWV」と「ABI」を同時に測定することで、血管が硬くなっていないか、狭くなっていないかがわかります。
また、波形などから得られた情報により、総合的に、動脈硬化を診断することが可能です。
「PWV(脈波伝播速度)」とは、血液が心臓から押し出されることによって起こった拍動が、血管を通って、手・足に到達するまでの速度のことをいいます。
血管が硬くなっているほど、脈波伝播速度は速くなります。
「ABI(上腕と足首の血圧比)」とは、上腕と足首の血圧を測定して、比べることによって、血管がどれだけ狭くなっているかがわかります。
健康な人の場合では、足首血圧が上腕血圧よりも高くなります。
しかし、脂肪などによって、足の動脈が詰まっていると、足首血圧は上腕血圧よりも低くなります。
そして、「ABI」の値は低くなります。

網膜動脈閉塞症の治療

網膜動脈閉塞症は、緊急を要するために、眼科での救急疾患の1つとされています。
少しでも早く血流を再開できれば、より効果的な治療が可能です。
治療では、眼球マッサージを行うのと並行して、心筋梗塞の発作が起こった時に使用される亜硝酸薬や、血栓溶解薬、網膜循環改善薬などが用いられます。
さらに、眼圧を下げるために、房水を抜く手術が行われます。
低酸素状態を改善するためには、高圧酸素療法が行われる場合もあります。
このような治療により、視力が回復する可能性もあります。
また、中には、「網膜中心動脈閉塞」の場合でも、正常の状態くらいまで回復することもあります。
最終的に、視力がどれくらい回復するかは、発症した時の血管閉塞の程度と、発症してから治療を開始するまでにかかった時間が関係してきます。
網膜動脈閉塞症の発症には、動脈硬化が深く関わっています。
そして、動脈硬化は、網膜動脈だけに発症しているわけではなくて、全身の血管で進行している可能性があると考えられます。
動脈硬化が原因で発症する病気は、脳梗塞や心筋梗塞、狭心症など、生命に関わる重大な病気ばかりです。
動脈硬化にならないように、高血圧や高脂血症、そして糖尿病などに注意して、普段から食生活、禁煙、運動などに気をつけましょう。
網膜動脈閉塞症に関していえば、動脈硬化を予防し、動脈閉塞を発症しないようにすることが第一です。
たとえ、動脈閉塞を発症して、視野を欠損したり失明したとしても、閉塞の再発により、視野がさらに欠損したり、見えている方の眼まで失明したりしないために、検査や治療を必ず受けるようにしましょう。

網膜動脈閉塞症の症状

網膜動脈閉塞症は、どの部分で血管が閉塞したかによって、症状が異なります。
まずは、「網膜中心動脈閉塞症」についてです。
網膜の動脈は、眼球の後ろにある視神経内を通って、視神経乳頭で枝分かれし、網膜の全体に広がります。その枝分かれする以前の、より心臓に近い動脈のことを「網膜中心動脈」といいます。
網膜中心動脈が詰まってしまうと、網膜全体に血液が供給されない虚血状態に陥ることになります。
網膜細胞は、光を感知することができなくなり、視力が急激に低下します。
次は、「網膜動脈分枝閉塞症」です。
この場合は、網膜動脈の枝部分が詰まります。
血管が閉塞した部分から先にある網膜だけ、血液の供給が止まるので、他の網膜は、通常に機能します。
自覚できる症状は、虚血が起こっている部位の視野が欠損します。
たとえば、網膜の上半分が障害されている場合は、視野の下半分がさえぎられることになります。
視力は、正常に黄斑が働いていれば低下しません。
そのため、視力は悪くないのに、足元が常に見えない、という状態になることがあります。
ただ、黄斑の血流を司る血管まで閉塞してしまうと、極度に視力が低下します。
網膜中心動脈閉塞と網膜動脈分枝閉塞は、ほぼ半分の比率で発症します。
これ以外にも、「毛様網膜動脈閉塞症」がありますが、いずれの場合でも、発症するまで、たいてい自覚症状はなく、視力の低下や視野の欠損が突然起きます。
また、時には、発症する前に、瞬間的な網膜の虚血により、「一過性黒内障」という目の前が数秒間だけ暗く感じる症状や、目の奥が痛んだり軽い頭痛を感じたりすることもあります。

「網膜動脈閉塞症」とは?

「網膜動脈閉塞症」とは、血液を網膜に送っている動脈が詰まって、網膜細胞への血流がとまってしまう恐ろしい病気です。
細胞が働くために必要となる栄養や酸素は、血液によって運ばれます。
だから、血流が途絶えてしまうと、そこから先の細胞は、まもなく死んでしまいます。
血流が途絶えると、脳梗塞や心筋梗塞などの病気を引き起こします。
また、このような病気と網膜が、同様の状態になるのが「網膜動脈閉塞症」です。
網膜とは、眼球の内側を覆っている膜で、瞳孔から入る光を感知する働きのある神経組織です
そのため、網膜細胞が壊死してしまうと、光を感知することができなくなって、視覚を失うことになります。
網膜静脈閉塞症の場合では、網膜に、血液自体が届いているので、すぐに網膜細胞が壊死してしまうことはありません。
ところが、網膜動脈閉塞症を発症した場合は、網膜細胞が死んでしまう可能性があります。
このことが、網膜静脈閉塞症と網膜動脈閉塞症の最大の違いです。
網膜動脈が、閉塞してしまう原因は、大きく3つに分けられます。
その1つは、網膜動脈に動脈硬化が発症し、血管内径が狭くなった状態で、血圧が変動することなどによって、血栓が形成されることです。
2つ目の原因は、動脈硬化が、心臓に近い部分の血管に発症し、血管の内側の壁から、血液や脂肪などの固まりが剥がれて、網膜動脈の中にくっつくことです。
3つ目は、網膜動脈に炎症やけいれんが起こったり、血液成分や血液の流れに変化が生じて、血液が供給されなくなったりすることです。

日常生活での注意

「閉塞性動脈硬化症」の初期患者は、日常生活で次のことを注意しましょう。
・手足を冷えないように、保温に気をつけましょう。
・長時間、立っていたり、しゃがみ込んだり、正座したりする体勢は避けましょう。
・室温は、23~25℃の快適な温度を心掛けましょう。
・深爪などの外傷を避けて、こまめに皮膚の手入れをしましょう。
・足の清潔を保ちましょう。
このように、手足の血管に、できるだけ負担をかけないように注意を払い、症状が悪くならないように心がけましょう。
食事については、脂肪分やコレステロールの多く含まれる食べ物は控えたり、塩分の摂り過ぎに注意したり、標準体重を維持したりしましょう。
糖尿病や高血圧によって、閉塞性動脈硬化症は悪化します。
それらの基礎疾患を治すためにも、バランスの良い食事や減塩を心がけるようにしましょう。
喫煙は、動脈硬化の最大の危険因子となります。
タバコに含まれる一酸化炭素とニコチンが、動脈硬化を進行させます。
そのため、必ず禁煙を実行しなければなりません。
毎日歩くことも、閉塞性動脈硬化症の改善に効果的です。
歩行運動を続けると、「血管側副血行路」が発達し、血流が改善されます。
歩行訓練は、閉塞性動脈硬化症の症状が軽い人が、痛みを感じる歩行距離と、その時間を測定します。
そして、測定した距離の80%を歩くようにして、痛みが治まるまで数分間休息をとります。
この訓練を繰り返し行うと、側副血行路が発達していき、血流が改善されます。
改善されない場合は、手術療法が行われることもあります。

「閉塞性動脈硬化症」とは?

動脈硬化は全身の血管に発症しますが、「閉塞性動脈硬化症」は、腹部から下肢の動脈の範囲によく起こる血行障害です。
閉塞性動脈硬化症とは、動脈硬化が進行して、足の動脈が閉塞することによって、いつも足がしびれていたり、冷たかったり、歩くとふくらはぎの筋肉が痛くなったりするなどの症状が現れます。
閉塞性動脈硬化症は、動脈硬化が全身に進行したものの一種なので、動脈硬化が他の血管でも進行している可能性があります。
閉塞性動脈硬化症の重症度は、密接に症状と関わっており、治療法の目安として、「Fontaine分類」が用いられています。
Fontaine分類1期では、しびれと冷感がします。
動脈硬化によって、足の血液の流れが悪くなり、急激に運動したり、連続歩行したりした直後に、しびれや冷感がします。
この段階では、それほど血行不全はひどくないので、無症状であったり、すぐに症状が消失したりする場合も多いです。
また、皮膚の皮下脂肪が委縮したり、脱毛したりするなどの皮膚変化がみられます。
Fontaine分類2期は、間歇的跛行期です。
歩行時は、血液が十分足へ供給されないので、特定の筋肉が硬直したり痛んだりして、歩きにくくなります。
少し休むと、血液がなんとか保たれるので、また歩けるようになります。
Fontaine分類3期は、安静時疼痛期です。
血行がもっと悪くなると、安静時でも血液の供給が不足して、疼痛が起こります。
足の潰瘍や、壊死が起こる可能性が高くなるので、必ず治療しなければなりません。
Fontaine分類4期は、潰瘍、壊死期です。
血流の悪い場所から、皮膚の壊死や潰瘍が起こります。
血流が良くないので、治りが遅くて、どんどん患部が広がっていきます。
最悪の場合、足の切断を余儀なくされることもあるので、直ちに、適切な治療を受けなければなりません。

HDLコレステロールを増やすには?

どうしたら、HDL(善玉)コレステロールを増やせるのでしょうか?
それは、やはり食生活を見直すことと、定期的に適度な運動を行うことです。
食生活では、肥満を予防するために、食べ過ぎに気をつける必要があります。
肥満となったり、中性脂肪が増えたりすると、HDLコレステロールの値を低くします。
それとは逆に、中性脂肪が減少すると、HDLコレステロールの値が高くなります。
そこで、食べ過ぎないためには、次のような食べ方を心がけましょう。
・規則的に1日3食きちんと食べましょう。
・腹八分目にしましょう。
・野菜やきのこ類など、食物繊維が豊富に含まれたメニューを、先に食べましょう。
・よく噛んで食べましょう。
・小さめの食器に盛り付けましょう。
・早食いや“ながら食い”はやめましょう。
・就寝の2時間前は食べないようにしましょう。
HDLコレステロールが増える食品、というものは存在しませんが、血液中の中性脂肪とLDLコレステロールを減少させることで、HDLコレステロールの比率を、結果的に高めることができます。
それにより、体内の脂質バランスを、改善させることができます。
例えば、大豆たんぱくを豊富に含む、納豆や豆腐、きな粉などは、食事で摂取したコレステロールが吸収されるのを抑える作用があります。
そして、結果的に、血中のLDLコレステロール値を低下させる効果があります。
また、オリーブ油に含まれるオレイン酸は、HDLコレステロールを下げずに、LDLコレステロールを減らす働きがあります。
青背の魚(さんま、あじ、いわしなど)に多く含まれるDHAやEPAなどの脂肪酸は、中性脂肪を減らす作用があります。

コレステロールと動脈硬化

「HDLコレステロール」の摂取が少ないと、動脈硬化になる可能性が高まります。
「コレステロール」については、体に良いイメージがないかもしれません。
しかし、実際は、体内で代謝の違う、対照的な2つのタイプのコレステロールがあります。
「善玉コレステロール」のHDLコレステロールと、「悪玉コレステロール」のLDLコレステロールです。
「HDL」とは「高比重リポタンパク(High density lipoprotein)」、「LDL」とは「低比重リポタンパク(Low Density Lipoprotein)」の略称です。
コレステロールは脂肪で、油と水とが混ざらないのと同じように、そのままでは血液と混ざり合うことがありません。
コレステロールが、血流に乗せられて、末端の組織まで移動することができるのは、「リポたんぱく」というリン脂質やたんぱく質に包まれている球状の物質に、変えられるからです。
「リポたんぱく」は、比重や大きさによって、4つの種類に分けられます。
その中で、小さくて比重が大きいのが「HDL」で、比重が小さいのが「LDL」です。
コレステロールを過剰に摂取して、血液中で飽和状態が続くと、LDLコレステロールは動脈の中に溜まってしまいます。
そして、その状態が続くと、動脈硬化を引き起こし、脳卒中や心筋梗塞を発症する危険性が高まるのです。
一方、HDLコレステロールは、血液中で飽和状態になっているコレステロールを集めたものです。
これは、肝臓に運ばれて、動脈硬化を予防します。
このようなことから、体に悪影響を与えるLDLコレステロールは「悪玉」と呼ばれ、それとは逆に、血管に良い働きをするHDLコレステロールは「善玉」と呼ばれているのです。
また、HDLコレステロールが少なくなると、動脈硬化を引き起こす危険性が高まるので、いかにこれを多く摂取するかということは、生活習慣病を防ぐための重要な課題となります。

「メタボリック・シンドローム」とは?

「生活習慣病」という言葉が、TVや新聞、雑誌などであふれています。
私たち日本人にとって、身近な病気となっており、驚くほどたくさんの人が、生活習慣病にかかっていたり、その危機にさらされていたりしているようです。
厚生労働省の2004年に行った調査によると、「メタボリック・シンドローム」の場合では、予備軍を含めた患者数は、成人では約2,700万人、40歳以上では1,960万人にも達するそうです。
男性の場合では2人に1人で、女性の場合は5人に1人が該当するという割合です。
「メタボリック・シンドローム」とは、内臓脂肪型肥満に加えて、さらに高脂血症、高血圧、高血糖のうち2つ以上に当てはまる状態をさします。
高脂血症、高血圧、高血糖が軽い状態だとしても、内臓脂肪型肥満と重なることで、動脈硬化が起きる可能性が急激に増します。
このように、内臓に脂肪が溜まる、「内臓脂肪型肥満」が危険視されているのには、理由があります。
内臓脂肪型肥満は、「かくれ肥満」と言われ、見ただけでは太っていると感じません。
そのため、見過ごしてしまい、知らないうちに、さまざまな深刻な病気が進行しており、手遅れとなってしまう可能性があります。
また、内臓脂肪が蓄積すると、糖尿病、心臓病、高血圧などと関連して、「内臓脂肪症候群」という動脈硬化症を発症しやすいと言われています。
内臓脂肪を蓄積することは、肥満であるかどうかということよりも、動脈硬化の発症や進行に関わる重大な問題となります。
内臓脂肪型肥満には特に注意して、太りぎみの人はもちろんのこと、最近お腹が出てきた人や、更年期を過ぎた女性などは、適切な検査を受けると良いでしょう。

「CAVI検査」とは?

動脈硬化は、自覚症状がないので、「沈黙の殺人者」と呼ばれることがありますが、「CAVI(キャビィ)検査」によって、簡単に動脈硬化を発見することができます。
このCAVI検査では、仰向けに寝た状態で、両足首と両腕の血圧脈波を測ります。
検査時間は5分程度で終わる、気軽に受けられる検査です。
結果もその場でわかるので、医師からの診断がすぐに受けられます。
CAVI検査では、“動脈のかたさ”、“動脈の詰まり”、“血管年齢”の3つを測定します。
「CAVI」とは、「動脈のかたさ」を表します。
動脈は、全身に血液を送るポンプの働きをしていますが、血圧が変化した際のふくらみ方をみることで、動脈の硬さがわかります。
動脈硬化が進行するほど、「CAVI」の値は高くなります。
研究結果によると、その値が「9.0」を超えると、約半数の人が、脳動脈か冠動脈(心臓の動脈)に、動脈硬化が起こっていると考えられます。
「ABI」は、足の動脈の詰まりを表します。
横になった状態で、足首の血圧を測定すると、健康な場合は、腕の血圧と同じくらいの値か、少し高いくらいの値となります。
ところが、足の動脈が詰まっている場合は、腕の血圧と比べて、足首の血圧は低い値になります。
このように、腕と足首の血圧を比べて、その値が「0.9」未満だと、足の動脈が詰まっている確立が高く、値が低くなるほど重症ということになります。
健康で同じ年齢・性別の人の「CAVI」平均値を比較することで、「血管年齢」を知ることができます。
「CAVI」が9.0未満だとしても、血管年齢が高い人は、動脈硬化が早く進行していると考えられます。

生活習慣に潜む危険因子

動脈硬化を起こす危険因子には、生活習慣にも潜んでいます。
喫煙は、ニコチンによって、血小板を凝集させて、動脈の中膜を増やしたり、血中の脂肪が血管の壁に沈着しやすくしたりします。
また、喫煙によって、HDLコレステロール値を低下させたり、 血液の粘度を高めて固まりやすくしたりします。
さらに、血管を収縮させることで、脈拍数を増加させたり、血圧を高めたりします。
ストレス状態が続くと、高脂血症や高血圧症、さらに糖尿病などの、動脈硬化の危険因子となる病気を誘発する場合があります。
さらに、ストレスを溜めていると、血液を固めやすくしたり、血栓をつくりやすくしたりします。
また、性格的に攻撃性の強い人などは、 穏和な人と比べて、ストレスを感じやすいようです。
そのため、そのような人は、血圧が上がって、高脂血症や糖尿病などを悪化させてしまう恐れがあります。
さらに、穏和な人に比べて、狭心症を発生させる確率が7倍も高いそうです。
運動不足が続いていると、中性脂肪の血液中の値が高まり、動脈硬化を予防する働きのあるHDLコレステロール値を低下させてしまいます。
また、運動不足は、肥満を深刻化させ、動脈硬化を発生させる恐れもあります。
アルコールについては、日本酒だと、1日1合程度であれば、HDLコレステロールの値を高める作用がありますが、 多量に飲酒をすると、中性脂肪の値を高めて、脳卒中を発生させる率も高まります。
また、砂糖についても、1日30g以上の量を摂取していると、中性脂肪を高めることになります。

動脈硬化の予防

動脈硬化は、日常生活の中で、少し努力するだけで、予防することができます。
第一に、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
それに加えて、適度な運動を、毎日習慣づけて行うことが、動脈硬化の予防になります。
中でも、太もも(大腿部)の筋肉を使用する、ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動を行うのがおすすめです。
大腿筋は、体の中の筋肉でもっとも大きく、有酸素運動を行うことによって、活発に大腿筋を動かすと、「リポタンパクリパーゼ」という脂肪を分解する酵素が働きだします。
それにより、善玉コレステロールが増加し、悪玉コレステロールが減少することがわかっています。
ウォーキングなどを、1日2~3キロを目標として毎日行うと、確実に2~3週間で効果が出てきます。
毎日習慣的に行うのが一番良いのですが、無理に、体調の悪い日や悪天候の日などに行うと、逆に危険となります。
運動を3日行わないと、効果が低下してしまうので、毎日行うのが辛い人は、1日おきに行うようにしてください。
また、動脈硬化と診断されると、日常生活の改善法を指導されるとともに、薬物療法も行われます。
最近では、新しい薬がたくさん開発されており、動脈硬化を治療するために役立っています。
処方される薬は、主に次のものです。
「HMG-CoA還元酵素阻害剤」は、善玉コレステロールを増やして、悪玉コレステロールを減らします。(シンバスタチン、プラバスタチンなど)
「クロフィブレード系誘導体」は、善玉コレステロールを増やして、中性脂肪を減らします。(ベザフィブラート、フェノフィブラートなど
「ビタミンE剤」は、悪玉コレステロールが、酸化によって変性するのを抑えます。
薬物療法も大切ですが、忘れてはいけないことは、薬を服用していても、きちんと食事や運動による療法を続けることです。

恐ろしい動脈硬化

コレステロールなどが、血管の内側の壁に付着して、スムーズに血液が流れなくなると、細胞に栄養や酸素が運ばれにくくなってしまいます。
そうすると、さまざまな障害が、体に起こるようになります。
また、動脈硬化の進行がさらに進むと、血液の塊などが血管に詰まり、血液がそこから流れなくなって、命に関わるような重大な病気を、全身のあらゆるところに引き起こします。
それが、動脈硬化の恐ろしいところです。
それでは、動脈硬化によって起こる主な病気を挙げます。
「脳卒中」は、死因の上位を占めており、生命は助かったとしても、言語障害や半身不随となるなど、重い後遺症を残してしまうことが多いです。
脳梗塞、脳内出血、クモ膜下出血、脳血栓という4種類があります。
「狭心症」とは、心臓の周りの「冠動脈」という血管の内腔が狭くなって、血液が流れにくくなる状態のことです。
緊張したり、激しく動いたりした際に、血液が心臓に十分流れなくなり、胸全体が痛くなる発作が起きます。
「心筋梗塞」は、冠動脈内が狭くなり、血の塊が付着して、完全に血管が詰まってしまった状態をいいます。
胸痛が激しく続いて、酸素不足となった心筋細胞が壊死します。
壊死の範囲が広がると、死に至ることもあります。
「大動脈瘤」は、胸部や腹部の大動脈の径が大きくなり、こぶ状になったものです。
そのこぶが破裂すると、呼吸困難を起こしたり、ショック状態となったり、急死する場合もあります。
「腎硬化症」や「腎不全」は、 腎臓の働きが低下して、体外に排出されなければならないものが、体内に溜まってしまい、尿毒症を発症し、深刻な事態へ発展することもあります。

動脈硬化の症状

動脈硬化になると、体のどこに、どのような症状が現れるのでしょうか?
動脈硬化が発生しやすい部分は、心臓、脳、足で、それぞれの箇所には、次のような症状が現れます。
「心臓」に関する症状は、階段を上り降りする際に、動悸がします。
また、重い荷物などを持ちながら歩くと、息苦しくなります。
「脳」に関する症状は、手や足の力が抜けたり、しびれたりします。
また、うまく話せなくなったり、頭痛がしたり、めまいが起こったりします。
「足」に現れる症状は、冷えやすくなったり、歩くとふくらはぎや太ももの裏側に、痛みを感じたりします。
また、足を引きずるような状態になります。
足の痛む場合、安静にしても、なかなか治まりません。
少しの刺激を受けただけで、傷ができたり、化膿していたりして、その治りも悪くなります。
「沈黙の病気」と言われる動脈硬化は、初期症状はほとんどありません。
自覚症状のないまま、静かに、そして深く進行していくのです。
つまり、上に挙げたような症状が現れたときには、動脈硬化がかなり進んでいる状態なのです。
生活習慣病検診などで、動脈硬化だと診断されても、全く症状が現れていないからといって、そのままにしている人もいると思います。
しかし、動脈硬化と診断されたのなら、進行が進んでいるのは確かなことなので、一度、自分の食生活などの生活習慣を見直してみてください。
そして、バランスの良い食事や、適度な運動などによって、動脈硬化の改善を目指してください。

食生活で動脈硬化を予防

動脈硬化を予防するには、バランスのとれた食生活が重要です。
食生活の中で、特に次の点を注意しましょう。
・肥満を改善しましょう。
・動物性脂肪を摂り過ぎないようにしましょう。
・食物繊維をたくさん摂りましょう。
・積極的に、青魚や大豆製品を摂りましょう。
・塩分の摂り過ぎに注意しましょう。
・甘いものやアルコールを控えましょう。
食物繊維は、小腸でコレステロールが吸収されるのを阻害し、体外へ排出する作用があるので、血中コレステロールの上昇を防ぎます。
そのため、野菜やきのこ類、海藻類など、食物繊維を豊富に含む食品を、たくさん食べるように心がけて、動脈硬化を予防しましょう。
塩分の摂り過ぎも注意しなければなりません。
塩分を摂り過ぎると、血圧を上昇させて、「細動脈硬化」を招きます。
そのほかにも、胃がん、脳出血、腎臓病など、深刻な病気が発症しやすくなります。
食事の味付けは、薄味にしましょう。
糖分の取り過ぎも良くありません。
中性脂肪を高め、HDL(善玉)コレストロールを減らして、糖尿病を招きます。
洋菓子や清涼飲料水には、たくさんの砂糖が含まれているので控えましょう。
糖尿病の人や、中性脂肪が高い人は、禁酒が原則ですし、何か病気をもっている人は、医師に、飲酒について確認してください。
喫煙も、動脈硬化の危険因子となります。
さらに、喉頭がんや肺がん、食道がんと深く関係するので、健康に気をつけるのなら、やめたほうが良いでしょう。

動脈硬化の食事療法

動脈硬化にならないようにするには、「食事療法」が一番良い方法だと言われています。
まず、1日の摂取カロリーに注意を払い、食べ過ぎないように、腹八分目を心がけましょう。
肥満は、動脈硬化の危険因子となるだけでなく、糖尿病、高血圧、高脂血症のような、危険な病気を引き起こすこともあります。
そのため、肥満傾向の人は、まず肥満を改善する必要があります。
1日の摂取カロリーは、標準体重1kg当り、男性では30kcal、女性では25kcalとなっています。
標準体重を計算する方法は、たくさんありますが、自分の身長から100を引いた値に、0.9をかけて求められた値が、だいたいの目安となります。
一度、あなたの標準体重を計算してみてくださいね。
また、動脈硬化のなかでも、「粥状動脈硬化」の場合は、コレステロールと深く関わっています。
だから、多くコレステロールを含んでいる食品(タラコやイクラ、牛・豚・鶏のレバーや内臓の肉、鶏卵、バターなどの乳製品、ケーキなど)を、食べ過ぎないようにしましょう。
中でも、バター、生クリーム、肉の脂身には、動脈硬化を促進させる「飽和脂肪酸」が多く含まれています。
多く脂身を含む肉など、動物性脂肪は食べ過ぎないように注意してください。
それに対して、魚の脂肪や植物性の油には、多くの「不飽和脂肪酸」が含まれています。
これは、動脈硬化を予防する作用があります。
ただ、不飽和脂肪酸を取り過ぎることは、体に悪影響を与えます。

動脈硬化の原因

動脈硬化となる要因には、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、肥満、ストレスなどが挙げられます。
どうして、体内で動脈硬化が起こるかは、まだはっきりと分かっていませんが、動脈硬化は、10代からすでに始まって、それが進行して、40歳を超える頃にさまざまな症状が現れます。
動脈硬化は、誰でも加齢とともに、起こる可能性のあるものなのです。
高血圧の人は、絶えず動脈壁に高い圧力がかかっているので、内膜が傷ついてしまいます。
傷ついたり、治ったりを繰り返すことで、そこに脂肪が溜まりやすくなるのです。
血中コレステロールが高いことは、「粥状動脈硬化」の最大危険因子となります。
血管内膜に、「LDL(悪玉)コレステロール」が過剰に溜まり、酸化されます。
そして、「アテローム(粥腫)」を発生させます。
アテロームとは、脂肪物質が、血管壁の中に厚く溜まって、“おかゆ”のようなドロドロ状態になったものです。
アテロームが、どんどん厚くなると、血栓ができて、血管が詰まってしまうのです。
高中性脂肪(トリグリセライド)血症の人は、動脈硬化を予防してくれる「HDL(善玉)コレステロール」の値が低いです。
また、 尿酸値が高かったり、肥満や糖尿病を合併させたりします。
つまり、動脈硬化となる危険因子が備わっているのです。
糖尿病の人には、中性脂肪や、血中コレステロールの値が高めの人が多く、HDLコレステロールを減少させる場合があります。
また、糖尿病は、血糖値が高いことから、血液の粘度が高くなり、血栓を起こしやすくなるなど、多くの因子をもった恐ろしい病気なのです。

動脈硬化とは?

動脈は、体のあらゆるところに、酸素や栄養などを運んでいます。
栄養や酸素が不足したり、血液の脂質(コレステロールなど)がたまったり、高血圧によって血管に負担がかかっていたり、動脈の細胞が新しく生成されなくなったりして、動脈に弾力性がなくなり、硬くて壊れやすくなります。
また、動脈にコレストロールなどがたまり(プラーク)、その表面が破れると、血栓(血管の中で、血液が固まる)ができて、血管を詰まらせてしまいます。
このように、動脈壁が厚くなったり、動脈が硬くなったりして、血液の流れる部分が狭くなり、血液がスムーズに流れなくなる状態を、「動脈硬化」と言います。
また、動脈硬化が原因で、さまざまな症状が身体に現れることを、「動脈硬化症」と言います。
動脈硬化には、3種類あります。
「アテローム(粥状)動脈硬化」は、比較的太い動脈(脳動脈、大動脈、冠動脈など)に発生する動脈硬化のことです。
コレステロールなどの脂肪でできた、ドロドロの粥状物質が、動脈内膜に溜まることで、アテローム(粥状硬化巣)ができます。
そして、徐々に、それが厚くなって、動脈の内腔を狭くしていきます。
アテローム動脈硬化は、患者数が圧倒的に多く、コレステロールと深く関わっています。
「細動脈硬化」は、細い動脈(脳、目の網膜、腎臓)などが硬くなって、ふさがってしまったり、血管壁が全体的に破裂し、出血を起こしたりします。
長期間、高血圧が続いている場合に、起こる傾向があるようです。
「メンケルベルグ型(中膜)硬化」は、動脈の中膜にカルシウム(石灰質)が溜まり、硬くなったり、もろくなったりします。
また、血管の壁が破れることもあります。
下肢や頚部の動脈、大動脈に発生しやすい動脈硬化です。